KOBE MUSIC ATLAS

第1回目は今年23周年を迎えた元町・栄町通りにあるBar Moon-Liteをご紹介。
案内人は11/26に神戸についてのエッセイ集「神戸、書いてどうなるのか」を発売するロック漫筆家・安田謙一さん。

安田さんに連れられて店に入るとまず目に入るのがジュークボックス。Moon-Liteオーナーの宍戸さんの話によると、はるばる北海道は旭川から船に揺られてやってきたそうな。

「二十歳くらいのときから横浜が好きで、ちょこちょこ遊びに行ったりとかしてて、その時によくバーに連れていかれて、すっごいカッコエエなぁ…と。なかなか神戸には無いムードで、必ずジュークボックスがあって…。」と話し始めてくれた宍戸さん。

開店当時は70年代のソウルを中心にかけて「港町の酒場」っていうムードを中心に営業していて、当初は大阪や京都からのお客様が多く、意外と神戸の方の来店はそれほど多くなかったそうですが、試行錯誤の末、「ソウル」というジャンルにこだわりすぎないスタイルに。

宍戸さんに神戸らしい夜の楽しみ方を伺ったところ、笑みを浮かべて「うーん。難しいなぁ…」と、つぶやきながら、
「神戸の夜はねぇ。まぁ昔から早かったからね。今でも早いんやけど。元町って特にまた、早くて。うーん。難しいなぁ。早い時間に楽しんでもらう(笑)。みんな早くから呑んで、はよ帰って(笑)。そういうのが一番いいんちゃうかな(笑)
大阪の人に言われたんですけどね、神戸はやっぱり、こう、ゆっくり落ち着きたいから来る人が多いみたいで、そのムード。「賑やかに朝まで」というより、逆に人が少ないというところが神戸らしい。（元町は）どっちかと言えば昼の街ですから、7時以降の人通りがピタッととだえるから。その、人の少ないのを楽しんで。これ（人が少ない事）が落ち着くところと、ふと、寂しいと思う時のさみしさを楽しんで欲しい。」
と、神戸の夜の楽しみ方を教えてくださいました。

機会があれば是非、神戸の人の少ない一面を楽しみに街に出かけ「青い三日月のネオン」探してください。