KOBE MUSIC ATLAS

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毎週土曜
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この番組では音楽を味わえる神戸のお店を紹介していきます。
「音楽を楽しみながら…」というスタイルを皆さんの生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
あなたの好みにあったとっておきのお店が見つかるかも…。

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2016/1/16 『ワンダカレー店』

第11回目にご案内するお店は垂水区・塩屋にある「ワンダカレー店」。
案内人は同じく塩屋にある旧グッゲンハイム邸の管理人・森本アリさん。

ワンダカレーの「ワンダ」とは松田さんのニックネームに由来するのですが、時々「ワンダーカレー」と勘違いされる方も多く、初めの頃はちゃんと名前の由来を説明していたそうですが、ワンダ君こと松田さん曰く「最近はもう、ええっかなと思うようになった(笑)」との事。
この辺のおおらかな雰囲気も「塩屋っぽい」感じなのでしょうか??

現在オープン8年目を迎えたワンダカレー店。
今では塩屋といえばワンダカレーといわれる程の名店ですが、ある雑誌のカレー特集の表紙に掲載されたことからその人気に火が付いたそうです。

案内人の森本さんは、「きっと塩屋にはカレー店が一軒しかないから他の競合店に気を使わなくてよかったんじゃないか?」との冗談交じりに分析をしていましたが、塩屋のお客さんは決して「馴れ合い」でお店には入ってくれない「正直でそれなりに厳しいお客さん」が多いのでちゃんとお店を評価してくださっているとも分析をしていました。

そんな森本さんの分析を象徴するかのように、松田さんも開店当初は味が安定せず、近所のおばちゃんが来店したときに、食べ終わってから「私が作った方がおいしいと思う」と言われるなどの胃が痛い思いをしたというエピソードを紹介してくださいました。

もともとはスカやレゲエなどジャマイカの音楽が好きだったという店主の松田さんですが、旧グッゲンハイム邸にやってくるアーティストの音楽に触れる事でその幅がどんどん広がり、お店で流す音楽にも影響が出てきているようです。

お店で音楽を流している理由を質問してみると「もちろんお店に来店するお客さんはカレーを食べに来てくれているので、「おいしい」と思ってもらえればそれが一番いいことなんですけど、それプラス音楽好きな人が「おっ!?」と思うような曲があって、(カレーの味)+αでいいなと思ってもらえると自分としてはうれしいから」と答えてくださいました。
音楽を通じて心地よくなって貰ったりと、カレー屋にいる時間にプラスアルファの価値も提供できるように営業しているそうです。
そんなワンダカレー店には若い人だけではなく地元のおばあちゃんまで幅広い年齢層の人が常連さんとして訪れるそうですが、案内人の森本さんによれば、この「地元のおばあちゃん」は、新しいお店ができたらどんなお店であろうが分け隔てなく必ず来店してくれて、そのうち友達まで連れてきてくれて、周りを盛り上げてくれるような人だそうで、そういう人に喜んでもらえるスタンダードを作りたいと思うお店が増える事で街が活性化しているのではないかと分析してくださいました。

そんな塩屋は最近引っ越してくる方が多いそうです。
塩屋の魅力を伺ったところ、例えば商店で買い物をした時にするとおまけをもらったり、漁師の友人がイカナゴの釘煮をくれたり、人と人の距離が近くてあくせくする必要がないところが塩屋の魅力だそうです。
実際に松田さんにオープン当初「私が作ったほうがおいしい」と言ったおばちゃんが、最近はおかずを持ってきてくれたりするなど本当に人と人の距離の近さを感じるエピソードを紹介してくださいました。

みなさんも是非、人と人の距離の近さを感じにワンダカレー店、そして塩屋の街にお出かけしてみてはいかがでしょうか?

ワンダカレー店

神戸市垂水区塩屋町3丁目9-18
TEL:078-753-3443
営業時間 11:30~15:30、17:30~22:00
定休日:火曜日