KOBE MUSIC ATLAS

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毎週土曜
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この番組では音楽を味わえる神戸のお店を紹介していきます。
「音楽を楽しみながら…」というスタイルを皆さんの生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
あなたの好みにあったとっておきのお店が見つかるかも…。

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2016/2/27 『のらまる食堂』

第17回目にご案内するお店は西元町駅東出口の真ん前、チャイとカレーのお店「のらまる食堂」。
案内人は先週に引き続き、神戸在住のイラストレーターで絵本作家でもあるWAKKUNこと涌嶋克己さん。

旅行が大好きなマスター本木さんがお店の中には世界各地で買い求めた民族楽器が所せましと並ぶ店内で「インド人直伝」のチャイを飲みながら、WAKKUNとの会話は旅の話から始まりました。

■旅と生活の位置付け
WAKKUNとは違い、しょっちゅう海外にも旅をしている本木さん。
WAKKUNの言葉を借りると、「本木さんの生活の中にどっぷりと『旅』がある」そうですが、WAKKUNに「既に旅人」とまで表現させる本木さんにとっての旅と生活の位置付けでした。

「やっぱり無意識に旅行して、いろいろ考えたことが蓄積されているから、まぁ、それが内装とか、手作り感のあるものに、わりと反映されているかなと思うんですけど…。
あとは外国行くまでは1分1秒を惜しんで単語を覚えたりしたけど、1回海外に行くようになったらそんなことがバカバカしくなって何もしなくなっちゃいましたね。何もしないのが結局はエエんちゃうかな」とお話をしてくださる本木さんからは生活の一部に旅が溶け込んでいる印象でした。
そんな話を受けてWAKKUNは、「一生懸命頑張っている人も、そうでない人もいろんな人が世の中にはいて、全ての人に対して『どう生きてもエエんちゃうか?』と感じさせてくれる点」がこの店の良さだと話してくださいました。

■自力ゼロの心地よさ
のらまる食堂の2階にはライブイベントもできるフリースペースがあるのですが、そこには深夜食堂の主題歌を歌う鈴木常吉さんや南正人さんも出演されたことがあるそうですが、そういった出演の経緯について本木さんに伺ったところ、「いや、別に。なんか、電話かかってきて『やらせてちょうだい』、『イイですよ。もちろん』みたいな感じで、自分からはそんなに『出てください』と言ったことは無いんです。全部、他力です。自力ゼロ(笑)」
お店の内装についても拾ってきた板だったり、店を閉めた友人から譲り受けた材料でカウンターを作っていたりと、まるですべてが本木さんに吸い寄せられているかのような印象に居心地の良さを感じるお店です。

WAKKUNは「スカブラ」という九州の炭鉱労働者の中にいた存在を例に出しながらのらまる食堂にいる時間は無駄のようで無駄ではなく、役に立っていないようで役にたっているお店だと話してくれました。
マスターの本木さんご自身も「あぁ、わかる。」と思わず納得する表現でしたが、その雰囲気は是非ともお店に行って感じてみてください。

のらまる食堂

神戸市中央区元町通5-8-12 西元町駅東口 出てスグ
TEL:090-1240-0442
営業時間:12:00~24:00
定休日:不定休