1040話(2016年3月5日 ON AIR)

「いっしょ」

作・Sarah
出演・平野 舞
大熊隆太郎
男の子
ちきゅうじん?
女の子
そうだよ、地球人
男の子
変なの
女の子
変?
男の子
僕らと違うってことだよ
女の子
違うって何が?
男の子
ほら、だって手の指が五本もあるし
女の子
うん。足の指も五本あるわよ
男の子
身体の色も全然違う
女の子
君は奇麗な緑色だね。まるで地面に敷き詰められた芝生みたい
男の子
そうだよ。それに僕らはみんな、ブルーの髪をしてるよ
女の子
うん、みんな海の色をしているわ。風になびいたらまるで波みたい
男の子
だいたい、なんだよその耳。僕らみたいに尖ってないし長くもない
女の子
そうね。あなたの耳はウサギみたいだわ
男の子
ウサギ?なんだいそれ。君みたいなそんな小さな耳でなにが聞けるっていうのさ。
それに鼻なんてひとつしかないじゃないか。
僕らはちゃんと三つあるから、いろんな匂いを嗅ぎ分けられるのさ
女の子
それはとっても便利ね
男の子
あと、そんな赤い唇なんてみたことないよ
女の子
これは血の色だもの
男の子
じゃあ君には赤い血が流れてるっていうの?
女の子
そうよ
男の子
それこそ変だよ。僕らはみんな、黄色の血が流れてるんだよ
女の子
黄色?
男の子
太陽の光をいっぱい浴びれば浴びるほど、体の中で黄色に輝くんだ
女の子
それは奇麗だね
男の子
それにずっと気になってたんだけど、なんだい?その足に付けてるの
女の子
これは付けてるんじゃなくって履いてるっていうのよ。靴を履いてるの
男の子
そんなのを履かないと歩けないなんてずいぶんと貧弱なんだな
女の子
そうかもしれないわね
男の子
僕らはこの足でどこへでも、どこまでも歩けるんだ
女の子
たくましいのね。あ、それにもうひとつ違うところを見つけたわ。
君の瞳は七色ね
男の子
そりゃそうだろ。世界はこんなにもカラフルなのに、
それを見るための目に色が付いていないなんて変じゃないか
女の子
ふふふ
男の子
なにがおかしいんだよ
女の子
ううん、それはとっても興味深い考え方ね
男の子
なんだよそれ
女の子
ううん。ふふふ
男の子
と、とにかく君はなにからなにまで変だよ
女の子
そうかもしれないわね。でも地球とこの星の男の子はとてもよく似ているわ
男の子
いったいどこがどう似てるっていうんだよ
女の子
あのね。地球の男の子もこの星の男の子も、
どっちも好きな女の子をついつい苛めたくなってしまうのよ
男の子
……
女の子
ねぇ。明日はなにして遊ぼっか?
男の子
そうだね。一緒になにして遊ぼっか
END