1137話(2018年1月13日 ON AIR)

「スフィンクスと黒髪」

作・平野 舞
出演・平野 舞
坂本隆太朗
a
ファイル、書き出す
b
書き出す
a
エクセルで、次へ、書き出す
b
書き出す
a
ファイル、書き出す
b
書き出す
a
エクセルで、次へ、書き出す
b
書き出す
a
書き出す
b
書き出す
a
…OK
a
みんなは、わたしが、気づいて、いないと、思っていたけど、わたしは、知っていた、
この、ちいさな部屋が、もうすぐ、燃え尽きて、なくなることを
b
もう朝とかヤバイ。
このへんやったのがこのへんになってる。
ああ寒かったんやなオレ、って。
めっちゃくるまってるもん(笑)
a
窓から、みえる、たくさんの、あかり
b
ロープーウェイみたいなん乗ってたら、通信が入って、
なんかちょっとふざけた楽しそうな調子で、
お前らちゃんとストップできるかやってみいて言われて、
ストップボタンがわからんくて、ギリギリなんとか押せて、
でもあと5秒余裕があってん、ぴったりストップじゃなくて。
電光掲示板見たら、結果はカタカナでシェー!やった。
むこうはぴったり0秒やったみたい
a
よく見えます、ここから、そちらからは、わたしのことは、見えない、だろうけど
b
やっぱりなんでも書いておけるっていうのがいい。
こういうのもちゃんと書いておかな、手帳かなんかに書き出しておかな、
っていうから、手帳欲しいですかて聞いたら、
おお、そうやな、持って来てくれ、って言ってた
a
よく見えます、赤いあかり、青いあかり、白いあかり、緑のあかり、
光が、暗闇に、瞬いて、ここから、あなたたちの、ささやかな光が、
音もなく、呼吸するのが、よく見えています
b
飛行機、渡り鳥、本が飛ぶ、
言葉が、文字が、記憶が、
断片が飛ぶ、生と死が飛ぶ、兵士たちが、見る夢
a
激しい、振動、が続いています。
わたしはクドリャフカ、今、高度100㎞上空の、ちいさな部屋にいます
b
4人がけのテーブル、最初手前に座ってたけど、何回か出入りしているうちに、
いつのまにか、僕が、奥の席、になってた
a
おはよう
b
おはよう
b
…スフィンクスと黒髪
a
スフィンクスと黒髪てなに?
b
わからん、なんか夢に出て来た、新しいギャグの名前
a
ふーん
――終わりです。