第334話 (2002/08/23 ON AIR)
『ストレイザー~砂漠の民のアーニャ』 作:腹筋 善之介

マッシュ やめろ、アーニャ!目を覚ますんだ!
アーニャ はっ!やぁっー!

マッシュに襲いかかるアーニャ

マッシュ

アーニャ!うぐっ!

アーニャ

はあぁっ!

マッシュ

やめろアーニャ、俺が、俺が分からないのか!うぐっ!

ナレーション

襲いかかるアーニャに、なすすべもなく、ただ殴られるマッシュ。
彼の脳裏には、あの砂漠のオアシスの日々が思い出されるのであった。

アーニャ

ねえマッシュ、長老達は、外の世界は戦争ばかり起こっていて、ひどい状態だって言ってたけど、本当なの?

マッシュ

う、いや、戦争は起こってはいないけど。

アーニャ

じゃあ、平和な世界になっているのね。

マッシュ いや、そういう訳じゃないんだ。
アーニャ

じゃあ、どうなってるの。

マッシュ

うん。実は、今から10年ぐらい前に、ストレイザーって言う機械みたいなモノが発明されたんだ。

アーニャ ストレイザー?
マッシュ そう、ペストイレイザーって知ってる?
アーニャ しらない。
マッシュ

50年も昔に発明されたモノなんだけど、超音波を発生させてネズミを駆除する機械なんだ。それを応用して出来たもので、とにかくもの凄い超音波みたいなモノが出て、人間に凄いストレスを与えるみたいなんだ。

アーニャ

ストレス与えたらダメなんじゃないの。

マッシュ

そこなんだ。ドクター友中という人が実験で証明したのがきっかけなんだけど、人間に普段感じるストレスより、より大きなストレスを与えると、ストレスに関して人間は感じなくなってしまうんだって。適応能力が働くのかなぁ。とにかく、ストレスのない社会になるってふれこみでこの10年で世界中に付けられて、その結果、人間史初めて、世界で戦争の起こっていない状態が続いているんだ。

アーニャ

じゃあ、やっぱり、平和になっていたのね。私達は、ずっとこのオアシスにいて、長老達に外の世界の恐ろしさを教えられてきたわ。だから、みんな、外の世界に興味はあったけど、出ていかなかったの。

マッシュ

アーニャ。確かに戦争はなくなった。でも、なにか変なんだ。

アーニャ

変?どうして?

マッシュ

俺は整体師だから、分かるんだけど、みんな、なんだか。

アーニャ

うん。

マッシュ

なんだか、政治家達に操られているみたいなんだ。洗脳されているというのかな。すごく政治家達の言いなりになっているし。とにかく、みんながおかしいんだ。そして、整体とかするとなんだか急に自我に返ったようになるんだ。でもまた、ストレイザーを浴びると、元に戻るんだ。なにか、副作用があるのかもしれないって思っているんだけど。

アーニャ

じゃあ、そのストレイザーを浴びなけりゃいいんじゃない。

マッシュ

それは無理だよ。世界中に取り付けられているんだ。携帯電話からもその高周波みたいのが出されているし。

アーニャ

じゃあ、マッシュはなぜ影響されないの?

マッシュ

整体師だからかなぁ。頭は痛くなるけどね。

アーニャ

なんだかよく分からない世界になっているのね。

マッシュ

そうなんだ。そして去年からかな、整体や、針や、マッサージなどは快楽主義だって言われて、商売が出来なくなったんだ。どんどん仲間が捕まっている。

アーニャ

それで、このオアシスに逃げて来たの?

マッシュ

いや、それだけじゃなく、最近ガイラックって言う若い政治家が、ドクター友中と手を組んで、新しい、スーパーストレイザーというのを発動するって言うんだ。これ以上強いのを流されたら、いくら俺だって、洗脳されかねないなって思って、とにかくストレイザーの影響の及ばない範囲まで逃げようとして、ここにたどり着いたんだ。

アーニャ

そうだったの。…たしかに、マッシュが言うように変な世界ね。政治家達が自分の言いなりになる国民を作って、それに気付かれないように、あなた達を捕まえているみたいね。

マッシュ

そうなんだ。

アーニャ

マッシュ。私達ミヌゥー族は、昔は戦闘民族だったの。

マッシュ

へえ!知らなかった。

アーニャ

戦争は何にも生まないという事を身をもって理解した民族なのよ。で、私達の叔父達は、どんなことがあっても、もう戦うことをしないと誓い合って、ここに移り住んだの。

マッシュ

そうだったのかい。


ナレーション

そしてある日、そのオアシスに、ガイラックからの使者がやってきて、無理矢理マッシュを連れ戻したのであった。マッシュは、快楽主義者というレッテルを貼られて裁判もなしに、一人牢屋に入れられたのだが、そこに現れたのは、ガイラックだった。
ガイラックは、マッシュに、反対分子は全て取り除いた。これで自分の計画を遂行することが出来る。スーパーストレイザーが発動すれば自分は、世界を我が物に出来ると、笑いながら告げて、出ていったのであった。
その直後、牢屋の壁が動き出し、壁に押しつぶされるかという危ういところで、オアシスからやってきた長老や、アーニャに、助けられたのであった。

マッシュ

アーニャ!

アーニャ

マッシュ!戦いを捨てたミヌゥー族だけど、救うことは出来るわ。マッシュ!沢山の快楽主義って書かれた人が壁に押しつぶされたわ。大量虐殺よ!

マッシュ

くそっ!ガイラック!

アーニャ

私達が助けた人が言っていたわ。マッシュというカリスマ的な整体師がいて、彼がこの世界を救うって!

マッシュ

それは、親父にも、仲間にも言われていた。だけど、俺には、そんな力はないんだ。俺は…。

アーニャ

とにかく、ここから逃げましょう!

ナレーション

逃げるマッシュ達。襲いかかってくるガイラックの手下を振り切り、なんとか飛行機の発着所にたどり着く一行。しかしそこにもガイラックの手下が沢山襲いかかってくる。マッシュが、抵抗する時に一人の手下に手を当てていると、その男は突然発狂したかのようになり、そして、自我を取り戻したのだ。
これが俺の力なのか。3秒ほど手を当てていると自我を取り戻させることが出来る。マッシュはそう思いつつ、一人乗りグライダーに乗り込み、ガイラック達の計画を潰すため飛び立つことになったのであった。
いや、飛び立つしかなかったのである。

アーニャ

マッシュ、私達が、こいつらをくい止めるわ。早く、そのグライダーで行くのよ!

マッシュ

でも、アーニャ!

アーニャ

マッシュ!早く!あなたが世界を救うのよ!早く!

マッシュ

アーニャ!アーーニャーーーー!

グライダーが空へ飛んでいく

ナレーション

しかし、ガイラックは、マッシュが牢屋から逃げ出したと聞くやいなや、スーパーストレイザーを発動させたのであった。しかも、スーパーストレイザーの影響下にあるミヌゥー族を、マッシュと戦わせることにしたのであった。
つまりマッシュは、長老やアーニャと戦わなければいけなくなったのであった。

マッシュ

やめるんだ!アーニャー!

アーニャ

はあっ!

マッシュ

うぐっ!はあ、はあ、長老まで!うがっ!

アーニャ

はあっ!

マッシュ

アーニャ!アーニャ!アーーニャ!

ナレーション

マッシュは、アーニャ達の自我を取り戻せることが出来るのか?スーパーストレイザーを破壊し、ガイラックの計画を阻止出来るのか?
今日のお話はここまで。
作、腹筋善之介。出演、マッシュ、腹筋善之介。アーニャ、平野舞。ナレーション、腹筋善之介。タイトル「ストレイザー」サブタイトル「砂漠の民のアーニャ」