611話(2007年12月15日 ON AIR)
「 愛のカレー 」

作 /ごまのはえ

初めて彼が部屋にきた。つくったのはカレー。深夜に、24時間あいてるスーパーにいって、二人でカレーをつくった。二人ともだいぶ酔っ払っていたので、ルーを入れてほとんどできあがったところで眠ってしまった。このお話は翌朝。カレーを温めなおして二人で食べているところから始まる。

   
男・女

うわぁ…。

めっちゃ美味い。

何これ?メチャクチャ美味い。

スンゲー美味いやん。

バリバリ美味い。

うんバンバン美味い。

うんメサメサ美味いな。

え?これ普通のカレールーやんな。

うんいつも買ってる普通の。

なんか特別なことした?

え?

スパイスっていうか隠し味。

覚えてない。

俺玉ねぎ二個いれたと思うけど…、それって普通やんな。

うん。普通。

え!何このカレー、(パクパク食べて)ゴンザレッサ美味いやん。

何入れたんやろ。

ちょっと冷蔵庫見てみようぜ。

うん。

   
 

冷蔵庫をあける音。

   

麺つゆとかじゃないかな?

え?

麺つゆがやたら減ってるとか。

麺つゆなんかもってないよ。

味噌。

別に減ってない。

コチジャン。

もってないって。

ってことはつまりあれじゃないかな、二人の愛が、

あ、

え?

目薬がからになってる…。

そんなことはないやろ!

だって買ったばっかりやのにからになってる。

いや、いくら酔っ払っててもさ、目薬はないやろ。

うわ!

なに?

サロンパスもなくなってる。

それはないやろー!いくら酔ってても、

うわ!

なに?

ひやしんすの球根もない!

なんでそんなん冷蔵庫に入れとくねん!

大丈夫かなあのカレー。

おれもうほとんど食ったって、

私も。

男・女

…。

だから、きっと二人の愛がさ。

あとで病院いこっか。

…うん。

愛は、たまにおなかこわすからさ。

   
おわり
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