713話(2009年11月28日 ON AIR)
「 プロポーズ 」

作 /ごまのはえ

ゲスト出演/福嶌睦(隕石少年トースター)

 

秋の公園。ベンチに男女が座っている。
男はこの日のために指輪を隠し持っている。
そう今日こそプロポーズをしようと決意したのだ。

   

あの、えっと、

ちょっと寒いね。

秋、秋だから、

秋、好き?

うん。秋好き秋一番。

私は春のほうが好きかな。

うん俺も春好き春一番。

…どうしたの?

…でも、秋よりも春よりも、俺は一番、君が好き。

…なによ改まって、

あのさ、突然かもしれないけど、

(何かを発見して)あ!!

え?

   
 

みれば公園を相撲取りの集団がジョギングしていた。

   

相撲取りがジョギングしてる。

…。

すごーい。ジョギングとかするんだね。

そうだね。

膝とかいためないのかな、

そんなことどうだっていいじゃん!

どうしたのよ?

…。あのさ、びっくりさせて申し訳ないんだけど、ずっと真剣に考えてきたことなんだ、つまり、

   
 

突然二人の近くに雷が落ちる。

   
男女

ギャーーーーーー!

大丈夫?

びっくりしたー。

怪我とかない?

うん。私は大丈夫だけど、相撲取りさんが、

え?

一人に雷直撃したみたい。

…。

早く救急車呼ばなきゃ。

まって、

え?

そんなことどうだっていいじゃん。

でも雷だよ。

普段から鍛えてるんだから、

でも、

俺、ずっと考えてて今日しかないって決めてて、その、つまり、

   
 

相撲取りたちに羽根がはえ、公園中を飛びまわる。
ものすごい羽音。

   

(身をかがめながら)今度はなに?!

相撲取りたちに羽が生えて公園中を飛びまわってるのよ!

え?

仲間が怪我をして興奮してるんだわ!

相撲取りって、相撲取りって。

すごいさすが国技ね。こんなこともできるなんて、

そんなことはどうだっていいんだ!!!

…。

たとえ空が落ちてきても、海がカラカラに干上がってしまっても、俺は、俺、決めたんだ。

何を?

俺と、ケッ、

(上空に何かを発見し)あ!

そんなことはどうでもいい!

見てよ、空!

   
 

今度は公園上空にUFO(のようなもの)が現れる。
「ウィンウィン」という不気味な音。
公園中はまばゆい光に囲まれる。

   

何だあれ?

…国技館よ…

え?

怪我した相撲取りを助けに、国技館が助けに来たのよ!

   
 

空とぶ国技館の床のほうから光が降り、怪我をした相撲取りを国技館に収める。

   

和よ。

え?

和をもって尊しとなす。たった一人の仲間のために国技館まで出動する。さすが日本の国技だわ!

そんなことどうだっていいじゃないか!!!

   
おわり
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