785話(2011年4月16日 ON AIR)
「留守番まり子」

作・ピンク地底人3号

   
 

おやつの三時頃。
ブーーーーーーーーん・・・・・ぶーーーーーーーンと○○○の音が聞こえてくる。

  
少女

ねーねー。

○○○

・・・

少女

ねーねー。ねーねーったら。

○○○

(鬱陶しそうに)・・・何?

少女

遊ぼうやぁ。

○○○

・・・あかん。

少女

そんなん言わんと遊ぼうやぁ。

○○○

あかん。絶対に、あかん。

少女

なんで?めっちゃ暇そうにしてるやん?

○○○

暇ちゃういうねん。めっちゃ冷やしとるいうねん。

少女

・・・そうなん?

○○○

せや。俺が冷やさへんかったら、中のもの全部腐って、めっちゃ臭いねんで。

少女

え!嘘やん。

○○○

嘘ちゃうわ。めっちゃ臭いで。

少女

嫌や。臭くなるん嫌や。臭いの嫌や。

○○○

そりゃあもうすごいで。自分、魚が腐った匂い知らんやろ。この世の終わり迫ってくんで。

少女

嫌や。この世、終わったら嫌や。

○○○

せやろ。そしたら大人しく遊んでなさい。

少女

・・・はーい。

  
 

沈黙。
その中でブーーーーーン・・・と○○○の音だけが聞こえてくる。

  
少女

やっぱり遊ぼうやぁ。

○○○

自分、俺の話もう忘れたんか。早(はや)。わずか6秒前の会話やで。

少女

ウチそんなん知らん。なぁなぁ遊ぼうやぁ。

○○○

ツレのとこ、遊びにいったらええやんけ。

少女

今日、ウチ、お留守番ねん。大人しくしてなあかんねん。

○○○

じゃあ大人しくしとけ。

少女

でもウチ子供ねん。大人しくできひんねん。大人しくできたら子供ちゃうやろ?

○○○

・・・自分、キショイ子供やな。なんちゅうこと言うねん。

少女

なんで遊んでくれへんの?

○○○

それはさっき説明した。もう(説明は)せん。

少女

・・・自分、いけずやなぁ。

○○○

なんとでも言え。俺には俺の仕事があるんや。

少女

ふん。何さ。ほなったらええもん。ウチ一人で遊ぶことやしな。

○○○

おお。勝手に遊べや。

少女

あとで遊んで言うても、遊んであげへんことやしな。ウチ、一人でお絵かきするしな?きゃめへんな?

○○○

きゃめへんきゃめへん。

少女

・・・ふん。

  
 

沈黙。
その中でブーーーーーン・・・と○○○の音だけが聞こえてくる。

  
少女

これ見て。これ、クレヨンいうねんで。綺麗やろ。でもウチが使うしな。貸していうてもあかんことやしな。

○○○

・・・

少女

(不貞腐れて)何なん。

  
 

沈黙。
その中でブーーーーーン・・・と○○○の音だけが聞こえてくる。
時間が流れる。夕方6時。
するとドアの音。

  

ただいまー。ごめんなぁ。遅うなって。

少女

お腹空いたぁ・・・

はいはい、すぐ作るしなぁ・・・あ。まり子、お絵かきしてたん?

少女

うん。まぁね。

でもこれ何の絵なん?エライ四角い絵やなぁ。

少女

決まってるやん。冷蔵庫ねん。

え?冷蔵庫?

少女

なぁなぁ母ちゃん。こいつ、めっちゃいけずねんで。

(笑って)えーそうなん?

少女

全然遊んでくれへんねん。

ふぅん・・・まり子、これ、冷蔵庫張っとこか?

少女

・・・別にええけど、クレヨンは貸さへんことやしな。

え?あんた何言うてるん?

少女

(また不貞腐れて)ふん。知らんもん。

  
 

冷蔵庫がブーンと鳴った気がして・・・

  
  
終わり。
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