KOBE MUSIC ATLAS

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毎週土曜
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この番組では音楽を味わえる神戸のお店を紹介していきます。
「音楽を楽しみながら…」というスタイルを皆さんの生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
あなたの好みにあったとっておきのお店が見つかるかも…。

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2016/1/9 『Classic & Jazz café Tinker Bell』

第10回目にご案内するお店は垂水区・塩屋にある「Classic & Jazz café TinkerBell」。
案内人は同じく塩屋にある旧グッゲンハイム邸の管理人・森本アリさん。

「ティンカーベル」といえば、もちろんピーターパンに出てくる妖精ですが、物語の中で妖精の粉を浴び、信じる心を持てば空を飛べるようになる事から自由になれる・自由になりたいというニュアンスを込めてTinkerBellという店名をつけたそうです。
そんなcafé TinkerBellはJR・山陽電鉄塩屋駅から徒歩1分程度の距離にある建物の2階にあり、お店の窓から見える景色の浮遊感もその店名に非常にマッチしているお店です。

café TinkerBellのオープンは2015年4月だったのですが、実は店主の鈴木さんはそれまで公務員として働いていらっしゃったそうですが、14年の6月から休みの日や仕事帰りに開店準備をされていたらしく、その時から案内人の森本アリさんも開いているような、開いていないような?何をしているのかわからない空気があって不思議だったそうです。

実際に森本さんがお店に入って気に入ったものはおいしいコーヒーと音楽の他にもう一つ。
店内から見える景色でした。
店内の窓から見える景色は借景になっていてそこから見える植物がお客さんの間では落ち着けると評判だそうです。

お店の音楽について店主の鈴木さんに尋ねたところ、「Classic & Jazzという事でほんとならジャズ喫茶という事でやりたいという気持ちはあるんですけど、機材もこだわらないといけないし、本格的なジャズ喫茶に比べるとレコードの枚数も少ないし、実はクラシックも好きでクラシックの方がレコードも多いのでもきくので、クラシックもジャズも…という事で始めたんです。」と語り始めてくれた鈴木さん。

TinkerBellのウリは鈴木さん曰く「アナログのレコードを真空管アンプで聴かせる事」だそうで、お店に来て聴きたい音楽を探してもらって聴いていただくという楽しみ方や、自分の家にあるレコードを持ってこられて聴くという楽しみ方をしてもらう事も多いそうです。
常連のお客さんの中には自分の家からCDと本を持参してそのCDをかけている間、本を読まれるお客さんや、自宅のアナログのプレーヤーが壊れてしまったけれども、思い出のレコードなんで…という事で、お店にレコードを持ってきて聴いていかれるお客さんもいらっしゃったりと「音楽を通じた地域交流の場所」にもなっています。

案内人の森本アリさんは塩屋を舞台に様々な音楽イベントをプロデュースしている案内人の森本アリさんが「塩屋っぽい音楽」について鈴木さんに尋ねたところ「ジャズで言えば割と軽快でノリのいい音楽のイメージかなぁ」と答えていただきました。
鈴木さんの世代でジャズというとマイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンといった人が頭に浮かぶそうですが、もうすこし上の世代の方だとグレン・ミラーをイメージされる方が多いらしく、そのあたりの音楽が塩屋っぽい音楽のイメージだそうです。

森本さん曰く「(塩屋は)都会ではないので、都会であれば若者はもっとビートのある音楽に志向が向くと思うが、そういうところからちょっと離れたところが塩屋っぽい音楽なのかなぁ」

地域によって都会からの距離や、時間の流れ方が違うとその街に似合う音楽にも変化が出てくるのは大変興味深いお話でした。

café TinkerBellにおいしいコーヒーとゆったりと流れる時間を作る音楽、そして窓から見える自慢の景色と店主・鈴木さんの人柄にふれに行かれてみてはいかがでしょうか?

Classic & Jazz café Tinker Bell

神戸市垂水区塩屋町3-7-14
営業時間:9時~17時
定休日:不定休